手を動かして分かる、Obsidianの始め方

Obsidian、とても便利です。

ただ、具体的にどう使い始めるのか?がイマイチ分かりづらかったので、記事にしてみました。

これまで

  • Obsidian興味あるけど触ったことない
  • Obsidianを使ってみたが、何をしたら良いか分からなかった

と言う方が、Obsidianを一通り使い始められるまでの流れを解説しています。

この記事は、PouhonさんのObsidianでつなげる情報管理術を大いに参考にしております。読んだ後、もっと知りたいと思った方は是非購入をご検討ください。

また、記事中では言語設定を英語のまま進めています。日本語にされた場合は適宜読み替えてください。

Obsidianとは

Obsidian 説明は、公式ページを見ていただいた方が良いので割愛します。

調べると色んな記事が出ています。

Obsidianを使うメリット

メリットとして感じていることは以下の通りです。

  1. メモを取る場所が明確なこと
  2. とりあえずで書いたメモ等を綺麗に整形できること
  3. 繋がりを辿って、学んだ内容を見返しやすいこと

これらは使い方の部分で詳細をお伝えします。

準備

Obsidianのインストール

公式ページよりインストールしてください。

適当なフォルダをVaultとして、Obsidianを起動します。

※Vaultの場所は後から変更可能です。

コミュニティプラグインを導入できるようにする

初期状態では、セーフモードが有効になっており、コミュニティプラグインを導入できません。Obsidianを使うなら、コミュニティプラグインは必須です。

「設定」 → 「サードパーティプラグイン」 → 「セーフモード」からセーフモードを無効化します。

- サードパーティプラグイン - Obsidian 日本語ヘルプ - Obsidian Publish

プラグインを導入する

プラグインの導入方法

コミュニティによって作成されたサードパーティプラグインを「設定」 → 「サードパーティプラグイン」 → 「コミュニティプラグイン」 → 「閲覧」から見つけることができます。

-- 中略 --

インストールした後は、「設定」 → 「サードパーティプラグイン」からインストールしたプラグインを見つけることができます。利用するには有効化する必要があります。またアンインストールもそこで行うことが可能です。

- サードパーティプラグイン - Obsidian 日本語ヘルプ - Obsidian Publish

こちらの手順を元に、下記のプラグインを導入します。(有効化するのを忘れずに。)

他にも沢山の素晴らしいプラグインがあるので、探してみてください。

【必須】この後の手順で使用するプラグイン

Templater

テンプレートに関数を埋め込めるようになります。

毎日開くノートの日付の自動挿入等で使用してます。

Dataview

クエリを書いて、指定した条件に合致するノートを一覧表示させるためのプラグインです。

散らばったノートを紐づけるために使用してます。

あると便利なプラグイン

URLを貼り付けたときに、自動でタイトルを取ってきて保管してくれます。

記事とそれに対するコメントをメモする時に重宝してます。

Obsidian Git

ObsidianをGit管理できるようにするためのプラグインです。

これを入れると、データが消えることを考えずにすみます。

※導入方法はこの記事では述べません。

前提知識

これからObsidianを触っていくにあたって必要な知識を解説します。

リンク

Obsidianといえば、リンクです。 [[ ]] で囲うと、そのノートへのリンクを作成することができます。 囲われたタイトルのノートが既に存在する場合は、そのノートへのリンクとなりますが、そのタイトルのノートが存在しない場合は、新たにノートを作成して、リンクも貼ってくれます。(これがめちゃくちゃ便利です。)

タグ

タグは、# に続けて文字を入力することで、入力できます。

タグは沢山つけましょう(後述)。

フロントマター

---
tags: xxx yyy
key: value
---

これをノートの先頭に書くことで、ノートにメタデータを付与することができます。 tags は予約後の1つで、これをつけると、ノート全体にタグづけできます。

YAMLフロントマター - Obsidian 日本語ヘルプ - Obsidian Publish

デイリーノート

日付がタイトルの、毎日作成するノートのことです。

基本的には、このノートが起点となります。

フォルダ構成

早速、Obsidianを使うための土台を作っていきましょう。 まずは、ノートを保存するためのフォルダを作成します。

フォルダの作成は、左上のアイコンから作成します。

作成するフォルダは下記の通りです。

├── 01_Inbox     -- デイリーノート以外のノート
├── 02_Daily     -- デイリーノート
├── 03_Extra     -- 添付した画像等
├── 90_Templates -- テンプレート集

フォルダ構成は、Pouhonさんの構成を参考にシンプルにしています。 しばらく運用してますが、タグづけと検索を元にノートを管理するので、これくらいのシンプルさでちょうど良いです。逆に、フォルダを増やしすぎるとObsidianの良さが失われると感じました。

デイリーノートの作成をする

続いては、全ての起点となるデイリーノートを作成します。

作成するまでに、いくつか設定が必要です。

デイリーノートのテンプレートを作る

まず、デイリーノートのテンプレートを作成します。

90_Template のフォルダの下に、下記のノートを作成します。

タイトルは Daily_Note としておいてください。

---
tags: daily
---

作成日: {{date:YYYY年MM月DD日(ddd)hh:mm}}

## Hourly Notes

## Memo


<< [[<% tp.date.now("YYYY-MM-DD", -1, tp.file.title, "YYYY-MM-DD") %>|前の日]] | [[<% tp.date.now("YYYY-MM-DD", 1, tp.file.title, "YYYY-MM-DD") %>|次の日]]>>
tags: #{{date:YYYY-MM}} #daily 

テンプレートは最初はコピペで良いですが、慣れてきたら自由にいじってください。

デイリーノートの設定をする

テンプレートを元に、デイリーノートを作ってくれるように設定します。

はじめに、設定からDaily Notesに行き、下記の2ヶ所を設定します。

  • New File Location: 02_Daily
  • Template File Location: 90_Template/Daily_Note

次に、Templaterに行き、下記の2ヶ所を設定します。

  • Template folder location: 90_Template
  • Trigger Templater on new file location: ON

以上で、設定は完了です。

デイリーノートを作成する

いよいよ、デイリーノートを作成します。 左の並んでるアイコンから、「Open today's daily note」をクリックします。

記事が作成されました。

「前の日」「次の日」をクリックすると、その記事に移動します。

※この時点では、これが最初の日のノートのため、新たにノートが作成されるだけです。

運用する

準備が整ったので、Obsidianの運用方法について解説します。 あくまで私の運用の説明ですので、慣れたらご自身に合うようにカスタマイズしてみてください。

先におおまかな手順を書いておくと、

  1. Daily Noteにとりあえず全部書く
  2. 書く量が増えそうなら、リンクからノートを作る
  3. まとめのノートを作る

の3つからなっています。

ここからは、例としてObsidianについて調べたとして、ノートを作っていきます。

1. Daily Noteにとりあえず全部書く

先ほどから述べている通り、考えたことは、とりあえずノートに書くようにしています。

具体的には、こんな感じです。

### 13:00 xxxについての会議

- yyyについて話があった
- 決まったこと
    - zzz

#mtg #xxx

この際に意識してることは、タグづけをすることです。 こうしておくことで、後から振り返りやすくなります。

2.書く量が増えそうなら、リンクからノートを作る

Obsidianの使い方も調べたのでメモしたいとします。

この時、Auto Link Textがあると、URLをコピペするだけで自動でタイトルも入れてくれるので便利です。

### Obsidianのタグについて

- タグペインなる便利な機能がありそう
- 複数の単語を使いたい場合
    - キャメルケース
    - アンダースコア
    - ダッシュ
- 逆に言うと、これらのタグは区別されてしまう
- 数字のみのタグは使えない

[タグの操作 - Obsidian 日本語ヘルプ - Obsidian Publish](https://publish.obsidian.md/help-ja/%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89/%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%81%AE%E6%93%8D%E4%BD%9C)

書いてることがちょっと多くなってきました。 もう少し増えそうなら、ここで、リンクを作って別ノートとして切り出します。

まず、ヘッダのところを [[ ]]で囲います。

### [[Obsidianのタグについて]]

そして、クリックして、別ノートとして開きましょう。

新しいノートができました。

先ほどの内容をコピペして、フロントマターを使い、ノートに適切なタグをつけましょう。

※慣れてきたら、Daily Noteに色々と書くのではなく、はじめから別ノートへのリンクを作り、別ノートに書き始めた方がやりやすいです。

3.まとめのノートを作る

これを繰り返していくと、自然とノートが溜まっていきます。

Obsidianに関するノートもいくつか溜まってきたので、整理しましょう。

まずは、おもむろに「Obsidianのまとめ」というノートを作ります。

タグには index とつけておきましょう。

ここで、dataviewの出番です。

下記をノートにコピペして、obsidian とタグのついているノートの一覧を作成します。

```dataview
TABLE FROM #obsidian
```

すると、

obsidianとタグのついたページの一覧が取得できました。

これで、今後作成したobisidianとタグのついたノートはすぐ確認できますし、ここから新たに、別のノートを作っていくことも可能です。

以上が基本的な流れになります。

今回は、Obsidianに関するメモを例としてあげましたが、これが技術に関する話題であったり、ブログを読んだ感想だったりに変わるだけで、基本的にやることは同じです。

Tips

最後に、いくつかTipsを書いておきます。

タグの命名規則は揃える

タグの大文字小文字は区別されてしまいます。私は、基本的には小文字で、複数単語はアンダーバーでつなげてます。

タグはたくさんつける

ノートを探すときは、文字列検索でもできますが、タグ検索がやはり便利です。

その際、タグをつけてなかった場合、少したどり着きにくくなります。関連するワードはいくつかつけておく、くらいの気持ちで十分です。

この辺の考え方は、階層整理型WiKiはスケールしない - 橋本商会 こちらの記事を参考にさせていただいてます。

まとめ

半年ほど運用してみて、落ち着いた方法を記事にしてみました。

Obsidianにはその他にも便利な機能がたくさんありまし、色んな方が記事にされてますので、是非試行錯誤してみてください。

この記事がObsidianを触るきっかけになると幸いです。